11代目の歌舞伎「仮名手本忠臣蔵九段目」と幻映画『忠臣蔵五段目』に隠された残像




前回は歌舞伎の今や忘れ去られた名優と最初の忠臣蔵映画に関して取り上げました。最初の忠臣蔵映画は事実上の最初の忠臣蔵題材の映像作品を同時に意味しています。映画はもちろんですが、忠臣蔵のテレビドラマにも影響を与えているわけです。


前回記事⇒【映画秘話】忠臣蔵映画の起源のナゾと現代なら人間国宝の歌舞伎名優のヒミツ




11代目の歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』九段目と映画『忠臣蔵五段目』に隠された残像




前回記事で1907年に公開された11代目の片岡仁左衛門が主演した『忠臣蔵五段目』のことを取り上げました。

ここである疑問が残されています。それは11代目の片岡仁左衛門の当たり役に隠されています。片岡仁左衛門は歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵九段目」の加古川本蔵が当たり役のひとつとされています。

何故、11代目は歌舞伎の当たり役とされている「仮名手本忠臣蔵九段目」の加古川本蔵忠臣蔵映画で演じなかったのでしょうか。


これは映画の主演の役柄ではないからだと考えられます。映画では彼が主役であり、作品の俳優でもっともスターであるわけで、必然的に主役を演じることになります。映画出演の際に11代目の片岡仁左衛門の一座として記録が残されているものもあります。これも主役は彼が演じたことを示しているひとつの証拠です。

1908年に公開された『忠臣蔵』の出演は、11代目の片岡仁左衛門一座と記録が残されています。他もそうだったかもしれませんが、そこは不明です。



片岡仁左衛門写真集
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同じ忠臣蔵題材でも歌舞伎ではなく”映画だからの理由”がある





仮名手本忠臣蔵九段目」の加古川本蔵は、歌舞伎の当たり役でも忠臣蔵映画でこの役を演じると基本は助演になってしまいます。

歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵九段目」は大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)=(映像化作品は大石内蔵之助や大石蔵之助など)が主役です。そこに加古川本蔵(かこがわほんぞう)とその妻の戸無瀬(となせ)、娘の小浪(こなみ)、由良之助の息子の大星力弥(りきや)=(映像化作品は大石主税)が登場します。

映画愛子はおおよそのあらすじを知っていますが、九段目は役柄の優先順で言うと大星由良之助、戸無瀬、小浪、加古川本蔵、大星力弥の順のように描かれているように感じています。

歌舞伎の当たり役の加古川本蔵を演じたかもしれませんが、演じていたとしても大石内蔵之助を演じながら助演として演じていたことでしょう。しかし、明確な証拠は残されていません。想像の範囲になってしまうので残念なところです。





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裏通り⇒『旗本退屈男(1973)』 連続テレビドラマ史希少の4巨匠1名匠の豪華布陣集結
今回の記事に登場しているある監督も登場す。

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表通り⇒【2大衛門劇場】中村吉右衛門と市川右太衛門のターニングポイントドラマに肉迫
歌舞伎の名優の中村吉右衛門と映画スター市川右太衛門の肉迫




なぜ一人の主演俳優が複数の役柄を忠臣蔵映画で演じるのか






なぜ一人の主演俳優が複数の役柄を忠臣蔵映画で演じるのかですが、これは目玉の松ちゃんこと日本映画最初の大スターの尾上松之助、現存版含むと通産27作の忠臣蔵映画に出演し、忠臣蔵映画の観客動員が歴代1位だと考えられる、大映画スターの片岡千恵蔵。忠臣蔵映画に通産の観客動員が10作以上の出演、歴代4位だと考えられる映画スターの長谷川一夫などが一つの忠臣蔵映画内において、数役を演じている場合があるだけではありません。


数役を演じるという概念は忠臣蔵映画や歌舞伎、さらに古くは日本の伝統芸能の文楽(人形浄瑠璃文楽)から存在しています。文楽は1600年代の後半から興行のその証拠が存在しており、太夫といわれる語り部が登場人物の数役を演じ分ける概念がありました。偉大な先人から引き継いだ長きにわたった独自な文化も大きく影響しています。




1962年映画パンフレット 忠臣蔵 花の巻・雪の巻 稲垣浩・監督 松本幸四郎 加山雄三 三船敏郎 原節子 東宝事業部発行
上記は主演の大石内蔵之助を演じた松本幸四郎を押し出した「忠臣蔵 花の巻・雪の巻」の貴重なポスターですが、作品は原節子の映画出演の遺作です。


1962年に公開した東宝の『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』、この映画は観客動員はそこそこでしたが、ざっくりいうと映画愛子はあまり評価できない名作とは言いがたい忠臣蔵映画でした。東宝は現代で言うとタレントのような俳優が多く、この映画も同様ですが、良い意味の時代劇映画を求めていると製作者や俳優たちなどにさまざまな問題を感じてしまいました。

やはり、戦後では東映がもっとも内容が良い忠臣蔵映画を作っていたと見比べて判断しています。東映と比べると俳優や総合力が別次元です。東映の製作者は戦前からの時代劇映画を良い意味で理解しているプロたちが多数います。特に忠臣蔵映画を戦後でもっとも手がけた巨匠の松田定次をはじめ、東映の次期社長とも言われた大プロデューサーのマキノ光雄、片岡千恵蔵との名コンビなどで知られ、日本映画の最大の黄金期の数年間で軽く1億人以上の観客動員を記録した玉木潤一郎は忠臣蔵映画の巨星でした。



巨匠の稲垣浩監督もこの俳優のグチャグチャさには苦労したかと思いますし、さすがにまとまりの薄い”個性豊かな現代劇俳優たち”はまとめようがなかったようです。また、テレビドラマ時代劇とは異なり、時代劇映画は一人の俳優がかみ合わないだけでも世界観が崩壊してしまうことがあります。特に加山雄三が・・いえこれ以上はやめておきましょう。




『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』の救世主の救いの手はやはり小林桂樹




『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』では脇坂淡路守役で出演していた小林桂樹を俳優でもっとも評価しています。彼は東宝では多くの良い演技をする数少ない実力派の名俳優でした。小林桂樹の脇坂淡路守は松の廊下の刀傷直後と赤穂城の明け渡しのシーンを主に登場し、出番は少ないですがトータルで突き抜けた演技のかみ合いの印象を残します。


われ一粒の麦なれど 1964年映画パンフレット 松山善三・監督 高峰秀子 小林桂樹 大村崑 森繁久彌 木村功 水谷良重

われ一粒の麦なれど 1964年映画パンフレット 松山善三・監督 高峰秀子 小林桂樹 大村崑 森繁久彌 木村功 水谷良重

左側は映画スター時期があり、名女優にも相当する高峰秀子、右側が小林桂樹です。この頃は俳優として油がさらに乗ってきた時期でした。監督は数作のみの監督代表作がある高峰秀子の夫で、トータルは名脚本家の松山善三、この映画も録画済です。




「忠臣蔵 花の巻・雪の巻」で三船敏郎も原節子は悪くもない普通レベルですが、両者とも相変わらず助演は主演以上に他の映画と演技が似てしまい、残念ながら役幅の狭さを感じます。映画愛子は両者を多くの作品で見ていますが、”マスメディア全体の持ち上げが強い東宝の俳優”だからだと考えられますが、さまざまな面で過大評価されている部分は非常に残念です。

監督も俳優の評価も同様ですが、三船敏郎や原節子もマスメディアが誇張した代表作のみを視聴しただけでは正当な評価はできません。映画愛子は多様性を知るために代表作以外を多く見ていますし、これによりいろいろとボロが出てきます。特に三船敏郎は海外的な東宝映画に多く出演し、通産で欧米調の演技をやり続けた俳優です。




偉大な先人から引き継ぎ長きにわたる独自な要素の継承の重要性





今回記事は11代目の歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』九段目と映画『忠臣蔵五段目』からスタートし、『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』について、今回の記事に関わりもあることなので広げました。忠臣蔵映画は豪華さや多彩さ、娯楽映画、時代劇映画、多くの傑作、名作の良い要素だけではありません。問題点も存在しています。『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』ではその問題点に関しても触れました。


忠臣蔵映画は偉大な先人から引き継いだ長きにわたる独自な要素も含めて、きちんと後世に伝えるべき大切な一つの文化でもあるのです。



裏側⇒【忠臣蔵映画と黒澤明】極端な欧米志向監督を忠臣蔵映画は許されず
欧米優先主義監督とは、許されずとはいかに


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2017/12/16 00:01 | 邦画の探求COMMENT(1)TRACKBACK(0)  

渡辺謙(KenWatanabe)の不倫に電波各社の影 映画の数字と反比例する実積誇張


前回までの記事からも日本映画の黄金期の一端が感じていただけると思いますが、日本映画はテレビ会社や広告会社がない時や影がまだ薄い時期が一番面白い時期でした。テレビ会社や広告会社が異常な権力を持ってから崩壊の一途をたどっています。このことは映画が好きなら非難しなけばならないことかもしれません。さあ「渡辺謙KenWatanabe)の不倫に電波各社の影 映画の数字と反比例する実積誇張」スタートです。



前回記事⇒霧に消えた130作の伝説監督の辻吉郎と映画スター河部五郎の合鍵





KenWatanabeとフジテレビをはじめとする黒い影の行方






今回はいつも以上にKenWatanabeと記事タイトルにつけていることから彼の真実を知っていただくためにもぜひ外国人の方々に国の言語に翻訳してみていただきたいと思います。

渡辺 謙 (SAYURI) 直筆サイン入り写真渡辺謙の写真


今年は去年の流れもあり、不倫騒動が連続しています。芸能関係者の不倫が多発、不倫はある程度以上の裕福な人間のみが行えることから一般人を遠まわしに馬鹿にしている非道な行為です。



今年、不倫問題が話題になりました渡辺謙は残念ながら主演数が10作強です。これくらいで映画スターといってしまうと数多くの本当の映画スターの先人たちに物凄く申し訳が立たないレベルです。渡辺謙の記者会見を愛子も見ましたが、もっとも負担が少ない週末に開いていました。そのため、月曜のワイドショーはこのやり方のおかげで民意が得られて、ほとんど不倫会見を無視することができました。このやり方自体がひどくずるいがしこくて大きな問題を感じました。


それとテレビはほとんど取り上げずにテレビ全体や電通が完全に擁護していましたね。秋元康のAKBなどのアイドルやジャニーズ事務所のタレントと同様に馬鹿らしい限りです。ネットではたびたび問題が出ますが、テレビは秋元康のAKBなどのアイドルやジャニーズ事務所の若手タレントなどの男女問題のトラブルはほとんど取りあげません。


渡辺謙KenWatanabe)はもうすぐ60歳が近いですが、映画俳優としてはまだまだです。まだまだなのに近年になって出演作の量は減少しています。元から過去に病気などもあり、バンバン出るタイプの活動歴ではありませんでしたが、映像俳優の仕事がタレント化してることも多少は影響していると考えられますが、年齢的に減るのは早過ぎると感じられます。





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渡辺謙KenWatanabe)のたった1作の時代劇映画、1991年『幕末純情伝』 、牧瀬理穂と主演でした。





知名度はでっちあげても主演数や相手役は数字は嘘がつけない現実





2000年代の前半、彼は映画主演は3作のみで日本で低迷していた状況でしたが、白人監督や俳優と知り合って、運よくアメリカに向かいました。その後も数本の有名作には出演していますが、映画の主演数がたったの10作ほどです。確認している限りでは渡辺謙は昨年の2016時点で主演は9、相手役1(男トップ)です。


映画の主演数がたったの10作ほどこれってスターでしょうか。愛子はスターとは思いません。現代風にある程度活躍してるレベルの俳優に過ぎません。海外がどうだ~ああだ~ででもかなりの知名度になっていますよね。知名度は都合がよい嘘だということがわかります。

知名度はテレビ全体や電通の持ち上げていくらでも高めることができるものです。でも下記の主演数や相手役は数字は事実なので嘘がつけません。

前回まで取り上げていた主演330作の片岡千恵蔵、主演160作の大河内傳次郎などの真の超大スターたちと大きく異なり渡辺謙は1度で簡単に紹介できるレベルの履歴です。



<渡辺謙(KenWatanabe)の主演と相手役(ヒーロー)*もちろん主要キャストは含まない>

主役

公開年 タイトル    監督 製作と配給、2つない場合は両方
1991 『幕末純情伝』  監督=薬師寺光幸 角川と松竹
2002 『陽はまた昇る』  監督=佐々部清  東映
2003 『新 仁義なき戦い/謀殺』 監督=橋本一  高橋克典と渡辺謙のW主演 東映
2006 『明日の記憶』 監督=堤幸彦 東映 
2006 『硫黄島からの手紙』 監督=クリント・イーストウッド ワーナー ブラザース
2009 『沈まぬ太陽』 監督=若松節朗 東宝 
2012 『はやぶさ 遥かなる帰還』 監督=瀧本智行 東映
2013 『許されざる者』 監督=李相日 東宝
2016 『怒り』 監督=李相日 東宝


相手役
1985 『結婚案内ミステリー』 監督=松永好訓  渡辺典子が主演  角川と東映





<外国人にも知ってほしい単独とW主演を含めた3名の主演映画の本数>

主演330作以上 片岡千恵蔵
主演160作以上 大河内傳次郎
  ・     ・ (多大な落差)
主演9作 渡辺謙




*欧米は主要キャストレベルで主演扱いしている場合も多くあるがそれは嘘を含んだ誇張という捕らえ方をしています。

残念ながら監督の質があまりよくありません。ある程度評価できる監督も佐々部清、堤幸彦、クリント・イーストウッド、若松節朗、李相日のみです。しかも在日朝鮮人三世の李相日以外はすべて1作のみです。すべて合わせてもたった7作程度です。まあああだ~こうだ~いう以前に渡辺謙の主演映画自体が本当に少ないのでどうにもなりません。


在日朝鮮人三世の李相日(이상일/리상일)が2作連続で主演作を監督してるところが悪い意味で気にかかりますね。推測の域ですが、在日朝鮮人が幹部に多くいるといわれるフジテレビも関与しているのでしょうか。CS放送を事実上、共同で作っていることから東宝ともつながりが指摘されます。


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在日朝鮮人三世の李相日(이상일/리상일)の監督作の『悪人』 (2010年)、在日監督ゆえにできる感覚があるのでしょう。妻夫木聡の出世作になりました。








映画登場の姉妹ブログ↓日本映画の大巨匠渡辺邦男が降臨

テレビドラマの形成に関与 大巨匠渡辺邦男の主な代表的作品群

天皇の渡辺邦男と松本常保 映画とドラマと 時代と運命と




渡辺謙と三船敏郎の共通点 中国人に見えてしまう現実と印象





わたくし愛子は渡辺謙を見かけると失礼ですが、一瞬は中国人に見えてしまう。身構えてしまうのです。出生地のこともありますが、三船敏郎も失礼ながら中国人のような部分があったと感じています。ちなみに愛子が見たとある中国の史劇映画に三船敏郎とそっくりの俳優が出ていたことに驚いたことも影響しているのかもしれませんし、そう思うことにしましょう。

三船 敏郎 (七人の侍 等) 直筆サイン入ハガキ三船敏郎の写真 
両氏とも頭薄いところも似ている


今後どこまで主演数が伸びていき、いかに実積が誇張されていくのかも含めて、
良くも悪くも渡辺謙の今後の活動を見守ることにしましょう。




裏記事リンク⇒東宝映画『関ヶ原』や『怒り』が犯した暴挙の真相に迫る




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2017/10/07 00:11 | 邦画の探求COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

霧に消えた130作の伝説監督の辻吉郎と映画スター河部五郎の合鍵



「霧に消えた130作の伝説監督の辻吉郎と映画スター河部五郎の合鍵」
霧に消え、合鍵を持つ、果たしてこの意味とは。



前回記事⇒【映画壮絶秘話】たった4年の黄金期を生涯背負った映画スター





辻吉郎と一筋を貫いた日活映画人生





辻吉郎河部五郎と主演で10作以上のコンビが存在していました。今回は名匠・辻吉郎と映画スターの河部五郎について取上げて行きたいと思います。辻吉郎の通産の監督数は130作を越しています。監督数130作は日本映画の歴史の中でも歴代20位に含まれる多作な本数であり、個人的に確認している限りでは歴代14位です。



1915年のデビュー時から日活を形成した大スター尾上松之助の主演映画を10作以上手がけ、尾上松之助や牧野省三の支持を得る。日本の映画評論家のパイオニアの田中純一郎が大きく評価した1925年の大谷鬼若が近藤勇を演じた『新撰組 前篇』、『新撰組 後篇』、中村吉十郎が主演した1926『地獄に落ちた光秀』などを手がける。剣戟映画の概念に新しい風を吹き込んだといわれる作品であり、その後の時代劇映画の形成へつながっていきます。


大谷鬼若や中村吉十郎に関して⇒戦前の映画名優揃い踏み 大谷鬼若 中村吉十郎 知られざる大重鎮の山本嘉一



銀幕を知る男『毒蝮三太夫』が選ぶ発掘!昭和の大スター映画 「沓掛時次郎」
辻吉郎の数少ないDVDの商品化『沓掛時次郎(1929)』






辻吉郎と河部五郎大河内傳次郎との関わりと代表作群






辻吉郎は、大河内傳次郎の1927年『槍供養(1927)』、『沓掛時次郎(1929)』、清水次郎長の『血煙荒神山』、オールスター『荒木又右衛門(1931)』、河部五郎の1926年「修羅八荒」の2作や1928年「清水次郎長」の3部作、谷崎十郎の1926~1927「鳴門秘帖」6作7編を手がけました。1932年に山本嘉一のオールスター『水戸黄門(1932)』、海江田譲二の『沓掛時次郎(1932)』、尾上菊太郎で『槍供養(1934)』のリメイク、1934、黒田記代の『お艶殺し(1934)』、

嵐寛寿郎の1938年「髑髏銭」の前後編、坂本龍馬の盟友の近藤長次郎を演じた1939年『海援隊』(準主役の坂本龍馬は月形龍之介)など数多くの代表作に該当すると考えられる作品が存在しています。51歳を迎えた1943年に第二次世界大戦の激化などと伴って監督を引退し(霧の中に消え)ています。最後の作品が松竹映画ですが、130作強のうちの1作だけであり日活一筋といえます。


映画監督としての代表作は30作を越していたのではないかと考えられます。この時点である意味の巨匠です。

黒田記代は日活映画と新興キネマで活躍した主演やヒロイン女優でした。日活時代は現代劇が中心でしたが、時代劇にもたびたび出演しています。代表作もぼちぼちありつつ主演作は25作を上回っており、当時の女優としては十分活躍したといえるでしょう。



日活の戦前を代表する重鎮俳優 山本嘉一について ↓  ↓
戦前の映画名優揃い踏み 大谷鬼若 中村吉十郎 知られざる大重鎮の山本嘉一







黒田記代はもちろんですが、個人的にも評価している日本人が大好きなフランスの巨匠のジュリアン・デュヴィヴィエ(フランス5大巨匠、ビック5の1人)に関しても記述があり、ジュリアン・デュヴィヴィエは哀愁漂う派手さを抑えた人間劇を得意とし、日本人の心に通じる部分があったと感じられます。戦前から戦後に掛けて日本人(特に知識人や評論家、映画監督などを中心)に異常なほど高く評価された監督でした。このことは本国のフランスに時間をかけながら伝わり、再評価がされる流れにいくつかの面で貢献したといわれています。

また、上記チラシには『女の階段』(日活の現代劇、1936年、監督・千葉泰樹、原作・吉屋信子)の題名で、1930年代に松竹や日活の現代劇映画の主演スターと助演で活躍し、その後は助演が中心の名優の江川宇礼雄(えがわ うれお)と時代劇映画が全般的だったヒロイン女優、その後は名優の花柳小菊(はなやぎ こぎく)の名前も確認できます。互いに戦前から戦後にかけて長期間で活躍した俳優でした。花柳小菊は1960年代まで東映の時代劇映画にも数多く出演していました。










監督・辻吉郎と出演俳優・河部五郎の日活映画(合鍵の中)





次は河部五郎の部分も絡めて進行させていきます。



監督・辻吉郎と出演俳優・河部五郎の日活映画  14作 主演11 助演3
公開年数 『タイトル』 有名な役柄のみ

1926『剣は怒る』 主演
1926『義に鳴る虎徹』 主演 近藤勇役
1926『修羅八荒 第四篇、第五篇、最終篇』 主演 浅香恵之助役
1927『妙法院勘八 第一篇・第二篇』 主演
1928『安政競艶記』 主演
1928『清水次郎長 義侠篇』 主演 清水次郎長役
1928『清水次郎長 第二篇血笑篇』  上記と同
1928『清水次郎長 髑髏篇』 上記と同
1929『原田甲斐(1929)』  主演 原田甲斐(原田宗輔)役
1929『八百蔵吉』 主演
1932『放浪一徹男』 主演
1938『髑髏銭 前篇 風の巻』  助演 柳沢出羽守役 主演は嵐寛寿郎
1938『髑髏銭 後篇 雲の巻』  助演 柳沢出羽守役 主演は嵐寛寿郎
1939『隼捕物帖 謎の手裏剣』 助演  主演は尾上菊太郎 


*「放浪一徹男」まで全てが主演、それ以降は全て助演、全てが日活の時代劇映画




上記の監督・辻吉郎と出演俳優・河部五郎の日活映画の中で、1926年の主演の近藤勇役を演じたと考えられる『義に鳴る虎徹』は気にかかる作品です。現在もファンが多い新撰組の題材であり、虎徹といえば近藤の愛刀として知られています。





これを持てば近藤勇の気分が味わえるかもしれない美術用に作られた刀の虎徹
目の前に夢の愛刀が出現






河部五郎と日活が1938年からの3大スター体制と映画スター尾上菊太郎





『髑髏銭 前篇 風の巻』と『髑髏銭 後篇 雲の巻』の2作は主演の嵐寛寿郎(神奈三四郎役)の2番手、つまり準主役級の役柄で出演しています。『隼捕物帖 謎の手裏剣』は隼新七という岡っ引き役の尾上菊太郎の主演で、河部五郎は事実上の2番手や相手に位置する阿部播磨守を演じています。

日活が1938年からの3大スターをトップに位置づけた体制(千恵蔵、阪妻、嵐寛)になってからの河部五郎が演じた役柄は主人公の現代劇でいう上司に位置づけられるものが多くありました。


*愛称
千恵蔵(ちえぞう)=片岡千恵蔵
阪妻(ばんつま)=阪東妻三郎
嵐寛(あらかん)=嵐寛寿郎


1938~1942年の尾上菊太郎は、この3名に次ぐクラスに該当する時代劇映画スターでした。


辻吉郎の出演作の『髑髏銭 前篇 風の巻』と『髑髏銭 後篇 雲の巻』、『隼捕物帖 謎の手裏剣』は
藩主や大名、老中などの該当する役柄を演じていました。

1938年から1942年までの河部五郎は主演俳優を支える助演の役柄が多く、主演作は1作もありませんでした。映画愛子はここ数年で千恵蔵、嵐寛の日活時代の作品で河部五郎を見かけていますが、千恵蔵作品で悪役と敵役、嵐寛作品で主人公の藩主役で出演している河部五郎を視聴して確認しています。



裏側リンク↓  ↓ 日本映画歴代の上位スター尾上松之助や片岡千恵蔵も登場
戦前の映画名優揃い踏み 大谷鬼若 中村吉十郎 知られざる大重鎮の山本嘉一



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2017/09/23 00:00 | 邦画の探求COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

マスコミが訃報で無視 松方弘樹、高倉健の真の最大ヒット作を暴く



松方弘樹高倉健も同様にマスコミは訃報の時にある事実を伝えませんでした。いつも事実は伝えていないのが基本ですが、今回はその部分へ迫っていけたらと考えています。

前回記事⇒大ヒット『地獄の裁きは俺がする』から察する松方弘樹の存在価値を探れ!!



マスコミが訃報で無視した松方弘樹高倉健の最大のヒット作の全貌




前回から取り上げている1962年の『地獄の裁きは俺がする』も松方弘樹にとって大きな作品だったといえます。松方弘樹が生涯で出演した現代劇映画で最初の大ヒット作が『地獄の裁きは俺がする』でした。同時に松方弘樹の生涯の100作以上の映画出演の中で、彼が出演した『仁義なき戦い』の最大のヒット作を上回る400万人以上と考えられる最大の観客動員を記録しました。なんと、2大ジャンル、時代劇映画と現代劇映画の最大のヒット作品の両方ともが片岡千恵蔵の脇役だったのです。



<松方弘樹の最大の観客動員&ヒット作>
・時代劇映画
1961年『赤穂浪士(1961)』 主演・片岡千恵蔵 監督・松田定次 1000万人を軽く越すヒット
・現代劇映画
1962年『地獄の裁きは俺がする』 主演・片岡千恵蔵 監督・佐々木康 400万人級のヒット




片岡千恵蔵という俳優がいかに結果を残した国民的俳優だったのかが分かるかと思います。いくら人気があるといっても観客を呼べると呼べないではレベルが違います。もちろん呼べるほうを上だといわざる得ません。


高倉健の最大の観客動員&ヒット作に隠された事実



高倉健も松方弘樹と同様に片岡千恵蔵の恩恵を受けていると考えるのが妥当です。実は高倉健の205本ほどの生涯映画出演の中で、最大の映画のヒット作も片岡千恵蔵の脇役でした。それが1956年『恐怖の空中殺人』(監督・小林恒夫)なのです。高倉健は70年代の半ばに東映を離れてから事実上、東宝の俳優になっていました。何故ならその時期の多くが遺作も含めて東宝だからです。東宝時代の1983年『南極物語』よりも東映時代の『恐怖の空中殺人』の方が観客動員が圧倒的に上です。


<高倉健の最大の観客動員&ヒット作>
・時代劇映画
1963年『宮本武蔵 一乗寺の決斗』 主演・中村錦之助 監督・内田吐夢 400万人級のヒット
・現代劇映画
1956年『恐怖の空中殺人』 主演・片岡千恵蔵 監督・小林恒夫 1000万人級ヒット




中村錦之助の吉川英治原作による宮本武蔵は、戦前に大ヒットした”片岡千恵蔵の宮本武蔵の流れ”を大きく受けています。千恵蔵版は戦前から戦後の日活、大映、東映で吉川英治の原作が全体的ですが、原作者が違うものや原作者なしの含めて2017年時点で通産で12作が確認できます。片岡千恵蔵と高倉健に関しては以前に地獄の絆と題した記事を訃報の時に書いていますが、


高倉健も松方弘樹と同様に時代劇&現代劇の”最大の観客動員&ヒット作”においても、片岡千恵蔵の影響受けていたということができます。片岡千恵蔵と直接に同じ役柄を演じているわけではないですが、少なくとも片岡千恵蔵の大ヒットした宮本武蔵が無ければ、東映で再映像化されたかさえも不明であり、さらに中村錦之助宮本武蔵で高倉健は佐々木小次郎も演じていないからです。


*片岡千恵蔵の宮本武蔵の映画は以前の記事では11作と書いていますが、その後にデータが存在しない改修作の存在が明らかになり、事実上の通産で12作が2017時点の最新です。中村錦之助の宮本武蔵の映画は通産で6作であり、2倍の差があることになります。



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カラー作としては見やすい名作といえるでしょう。東映も専門チャンネルではカラーであり、見やすいものとして宣伝しています。宮本武蔵に限ったことではありませんが、時代劇映画の多くの名作は残念ながら戦後の黄金期があったといっても、戦前のモノクロ作品が圧倒的な数を占めています。そのため、東映が宣伝しているように中村錦之助の宮本武蔵を”宮本武蔵の最高映画化作品”と断定して宣伝することもおかしな話かもしれません。



松方弘樹、高倉健も巻き込んだマスコミと映画のつながりの行方




松方弘樹、高倉健も同様にマスコミはこれら事実を伝えませんでした。テレビやラジオなどは伝えることに説明を長く要するものは省かれがちな部分もありますが、マスコミは昔からそういうものです。また自分たちが広告として植えつけたい方向の情報と異なるため、真実は都合が悪い部分も存在しているのでしょう。


裏側リンク↓ ↓
裏をゆく「松方弘樹、高倉健の真の最大ヒット作を暴く」存在するあの男の影

アカデミー賞『映画地獄の2・27ドキュメント』ハリウッド女優たちの胸元
アメリカの第89回アカデミー賞を裏オリジナルで展開、映画馬鹿の苦労を体感ください。

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2017/03/05 00:00 | 邦画の探求COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

大ヒット『地獄の裁きは俺がする』から察する松方弘樹の存在価値を探れ!!



松方弘樹は主演俳優として挫折からスタートしたと言ってもよい映画人生の幕開けでした。助演を中心として時折に主演をコツコツ飛んでいく活動スタイルを余儀なくされました。


前回の記事⇒松方弘樹と国民的映画スター・片岡千恵蔵の共演歴 その絶大な影響力の解明挫折のスタートに関しても・・


大ヒット映画『地獄の裁きは俺がする



助演にも2番手や3番手、4番手扱いなど細かく言うと色々ありました。その頃の代表的な出演作が、片岡千恵蔵が主演した1962年の『地獄の裁きは俺がする』です。松方弘樹は出演俳優の中で4番手低下の扱いでした。


片岡千恵蔵が主演の片岡千恵蔵のギャングシリーズは、戦後直後の1940年代の後半から1960年代の前半にかけて作られ、確認できるだけで通産で23作があり、時代劇中心時期の東映の現代劇映画を代表するヒットシリーズとなりました。時代劇の歴代の大スター・片岡千恵蔵が暗黒街の大ボス・大門竜三&2丁拳銃の男という2面、3面性を持つ難解な役柄を見事に演じていますが、相手役の2番手を鶴田浩二が演じています。


裏の顔『地獄の裁きは俺がする』から察する松方弘樹と戦後を代表する名プログラムピクチャー
今回ブログの裏側の秘密へいざないます。



大ヒット映画『地獄の裁きは俺がする』から察する松方弘樹の存在価値




<1962年の『地獄の裁きは俺がする』の主な出演俳優>
片岡千恵蔵、鶴田浩二江原真二郎、松方弘樹、進藤英太郎益田喜頓柳永二郎本間千代子、長谷川裕見子、花柳小菊、曽根晴美、沢彰謙、北竜二、神田隆、八代万智子、加藤嘉


片岡千恵蔵と鶴田浩二の戦後の映画主演本数1位と2位の大スターを軸に、東映が現代劇で売り出していた映画スター時代の江原真二郎、彼は映画スターを辞めた後、1970年代頃からのテレビドラマ全盛期の時代は名脇役として多くの作品で頭角を現しました。映画時代は2、現代劇の主演で失敗して3、4番手俳優を軸に時代劇の主演がボツボツあった頃の松方弘樹、戦前の映画スター・小杉勇が監督した日活の『刑事物語シリーズ』でも主演で活躍した喜劇俳優スターの益田喜頓(益田キートン)、東映の創立時から時代劇を支えたベテラン女優スターの花柳小菊、

さらに船越英一郎の母で時代劇スター・長谷川一夫の親戚、東千代之介のヒロインを多く勤めた東映で上位のヒロイン女優の長谷川裕見子、大友柳太朗の『右門捕物帳シリーズ』では”当たり役の村上敬四郎”も演じた名優・進藤英太郎、東映や松竹の映画に多数、のちに演劇界の重鎮となる大物俳優の柳永二郎などが豪華出演していました。


1990年代以降は東映のVシネマやオリジナルビデオなどの出演も多い曽根晴美も、一時的に現代劇映画のスター候補の俳優でした。映画出演作数は30作ほどでしたが、東映の現代劇映画で10作ほどのヒロイン作があった若手女優の本間千代子小津安二郎などの松竹の脇役でも活躍した北竜二、『警視庁物語シリーズ』などで刑事役を多く演じた神田隆、映画出演は300作以上と言われ、多くの巨匠から評価された演技派俳優の加藤嘉も出演していました。加藤嘉は映画で助演の刑事役も多く演じていました。



『地獄の裁きは俺がする』の公開時は20歳前の松方弘樹と江原真二郎が27歳




このメインの出演者を見てもらうと映画俳優に詳しい人は気づかれるかもしれませんが、20歳前の男の俳優が松方弘樹のみです。松方弘樹の先輩俳優の江原真二郎(現在も存命)は公開当時は27歳でした。江原真二郎は映画デビューから8年程が経過して多少は中堅に近づいてきており、若さを押し出した役柄は困難な時期でした。ある程度の雰囲気や華があって、10代後半から20代前半がそのまま演じられる若い脇役が必要だったことも、松方弘樹を片岡千恵蔵の映画で起用した理由だと考えられます。

個人的には録画済ですが、『地獄の裁きは俺がする』は商品化されていないのでこのポスターを選びました。片岡千恵蔵が主演で高倉健が準主役を演じた1960年『二発目は地獄行きだぜ』の劇場用映画ポスターです。

ギャングと刑事たちを拳銃劇を交えて描いた独自な和製アクション映画であり、『二発目は地獄行きだぜ』は千恵蔵のギャングシリーズの13作目に該当、地獄シリーズの4作目、キャストを見てもらえればわかりますが、オールスターキャストです。このポスターは1点のみでまさに超プレミアム。


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2017/02/23 00:01 | 邦画の探求COMMENT(1)TRACKBACK(0)  

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