名作と○作。同タイトルの別作品<検証。2枚の写真>
・作品タイトル
主演 監督 公開年度
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3・桜の代紋(1973)
若山富三郎 三隅研次 1973
行きます⇒前回の2011ランキング
実はこの作品桜の代紋(1973)はVシネマの90年代付近に同じタイトルがあります。なので区別するため「桜の代紋(1973)」にしました。内容は別物です。
<検証。2枚の写真>
ではなくて
です。
市川雷蔵でもちょっと触れましたがこの三隅研次と言う監督は数いる日本歴代の名監督の中でも優秀な監督です。三隅研次いえば大映(テレビじゃなく映画の大映の専属監督)だったわけですがその大映が雷蔵の死(1969)によって勢力を急激に低下させ倒産しました。その後大映専属の監督たちは仕事を求めてドラマやフリー監督としてやっていくしかなかった。確かな技術と腕を持つ三隅研次監督でさえ同じこと、フリーになりコンビを組んだのが若山富三郎なのです。市川雷蔵 勝新太郎と多くコンビを組み他の監督以上に代表作に貢献した監督が最後に組んだのは勝新太郎の実の兄でもある若山富三郎。若山富三郎は新東宝から東映へ移籍その後フリーになる。大映では「座頭市シリーズ」には若山富三郎が城健二郎としても出演していて三隅研次監督とも知り合いではあったわけですが、大映やめてから勝プロと東宝による製作の三隅×若山コンビは全6作中の4作、「子連れ狼シリーズ」はアメリカでも支持が高い。
この「桜の代紋(1973)」は映画評論家が選ぶ”自分の見てきた歴代映画ベスト10”に選んでいる評論家がいるのをご存知でしょうか?知る人ぞ知る名作なわけです。こういうのたまに見て見るとおもしろいです。「映画監督が選んだオールタイム・ベスト100(2012年版) “Sight & Sound”誌」にて「日本人映画監督が選んだオールタイム・ベスト “Sight & Sound”誌(2012版)」から篠崎誠が「桜の代紋(1973)」をベスト10に選んでいたりします。
そのアンケートに参加してる現役監督がけっこういます。海外監督ではジャック・リヴェット、ウディ・アレン、フランシス・フォード・コッポラ、マイク・リー、マーティン・スコセッシ、クエンティン・タランティーノなど(日本人監督作のが選ばれてるとうれしくなるw)日本では園子温が、是枝裕和がいろいろ選んでいます。(新作が名作ドラマの「赤いリーズ」の子供取り違えに似てる、宇津井健が福山雅治で現代版って感じwwあれよろしいんでしょうか?失礼ながらパクリ疑惑?)
戻りますが「桜の代紋(1973)」の内容は一言でいうと刑事VSやくざでも何か違う。ぜんぜん違う。ただのやくざモノ映画ではないからです。全体が調和したバランスの良さ(映像・演出など)と独特な控えめ重厚な空気感(派手であからさまだとやすっぽくあきやすいがこれは違う)ひきしまった内容で、すばらしい映像センスやコマの流れがある。
「桜の代紋(1973)」は深作欣二の東映製作の映画「仁義なき戦いシリーズ」(1973~1977)とも違うし、というか、同じ73年でもこれの方が先に作られているのです。細かく描くときりがないのですが、たとえば深作さんの場ワイは暴力と社会的感覚の定着が三隅研次監督とはぜんぜん違います。どちらが・・うまいのかは難しい。とりあえずこちらの方をすと的にも評価しています。時代劇要素がある現代劇で独特な内容を可能にしています。
今で言う「半沢直樹」と言うドラマもその要素はありましたね!あれ話題になり内容よりは視聴率どりに懸命で内容は今なりに良いには良いのですがいろいろ残念でしたw”現代劇で時代劇要素を含む”これが日本らしいモノで面白い、世界に売り込めるモノではあるのかと思う部分です。
日本映画はアメリカのように資金を大量に注いでショービジネスにならず、派手にやらないのが面白い。派手をやらないなら他の多くで凌駕しアメリカまたはヨーロッパ映画さえも越す。それを見事に実現したまさに名作でもある。もちろん、超名優・若山富三郎があってこその内容。数少ない単発の代表作「桜の代紋(1973)」はいかにしてすばらしい作品でした。この出会いに感謝しています。
主演 監督 公開年度
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3・桜の代紋(1973)
若山富三郎 三隅研次 1973
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実はこの作品桜の代紋(1973)はVシネマの90年代付近に同じタイトルがあります。なので区別するため「桜の代紋(1973)」にしました。内容は別物です。
<検証。2枚の写真>


市川雷蔵でもちょっと触れましたがこの三隅研次と言う監督は数いる日本歴代の名監督の中でも優秀な監督です。三隅研次いえば大映(テレビじゃなく映画の大映の専属監督)だったわけですがその大映が雷蔵の死(1969)によって勢力を急激に低下させ倒産しました。その後大映専属の監督たちは仕事を求めてドラマやフリー監督としてやっていくしかなかった。確かな技術と腕を持つ三隅研次監督でさえ同じこと、フリーになりコンビを組んだのが若山富三郎なのです。市川雷蔵 勝新太郎と多くコンビを組み他の監督以上に代表作に貢献した監督が最後に組んだのは勝新太郎の実の兄でもある若山富三郎。若山富三郎は新東宝から東映へ移籍その後フリーになる。大映では「座頭市シリーズ」には若山富三郎が城健二郎としても出演していて三隅研次監督とも知り合いではあったわけですが、大映やめてから勝プロと東宝による製作の三隅×若山コンビは全6作中の4作、「子連れ狼シリーズ」はアメリカでも支持が高い。
この「桜の代紋(1973)」は映画評論家が選ぶ”自分の見てきた歴代映画ベスト10”に選んでいる評論家がいるのをご存知でしょうか?知る人ぞ知る名作なわけです。こういうのたまに見て見るとおもしろいです。「映画監督が選んだオールタイム・ベスト100(2012年版) “Sight & Sound”誌」にて「日本人映画監督が選んだオールタイム・ベスト “Sight & Sound”誌(2012版)」から篠崎誠が「桜の代紋(1973)」をベスト10に選んでいたりします。
そのアンケートに参加してる現役監督がけっこういます。海外監督ではジャック・リヴェット、ウディ・アレン、フランシス・フォード・コッポラ、マイク・リー、マーティン・スコセッシ、クエンティン・タランティーノなど(日本人監督作のが選ばれてるとうれしくなるw)日本では園子温が、是枝裕和がいろいろ選んでいます。(新作が名作ドラマの「赤いリーズ」の子供取り違えに似てる、宇津井健が福山雅治で現代版って感じwwあれよろしいんでしょうか?失礼ながらパクリ疑惑?)
戻りますが「桜の代紋(1973)」の内容は一言でいうと刑事VSやくざでも何か違う。ぜんぜん違う。ただのやくざモノ映画ではないからです。全体が調和したバランスの良さ(映像・演出など)と独特な控えめ重厚な空気感(派手であからさまだとやすっぽくあきやすいがこれは違う)ひきしまった内容で、すばらしい映像センスやコマの流れがある。
「桜の代紋(1973)」は深作欣二の東映製作の映画「仁義なき戦いシリーズ」(1973~1977)とも違うし、というか、同じ73年でもこれの方が先に作られているのです。細かく描くときりがないのですが、たとえば深作さんの場ワイは暴力と社会的感覚の定着が三隅研次監督とはぜんぜん違います。どちらが・・うまいのかは難しい。とりあえずこちらの方をすと的にも評価しています。時代劇要素がある現代劇で独特な内容を可能にしています。
今で言う「半沢直樹」と言うドラマもその要素はありましたね!あれ話題になり内容よりは視聴率どりに懸命で内容は今なりに良いには良いのですがいろいろ残念でしたw”現代劇で時代劇要素を含む”これが日本らしいモノで面白い、世界に売り込めるモノではあるのかと思う部分です。
日本映画はアメリカのように資金を大量に注いでショービジネスにならず、派手にやらないのが面白い。派手をやらないなら他の多くで凌駕しアメリカまたはヨーロッパ映画さえも越す。それを見事に実現したまさに名作でもある。もちろん、超名優・若山富三郎があってこその内容。数少ない単発の代表作「桜の代紋(1973)」はいかにしてすばらしい作品でした。この出会いに感謝しています。
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2013/09/30 23:29 | ランキング(11~ | COMMENT(1) | TRACKBACK(0)