fc2ブログ

篝火(かがりび)と新撰組の土方歳三、初めて映画の主演で演じた最高齢の映画スター


司馬遼太郎の小説の”燃えよ剣”の映画化は「土方歳三 燃えよ剣」が初めてでしたが、映画の主演で土方歳三を初めて演じたのは栗塚旭が最初ではなく、実は二人目でした。映画では初めて土方歳三を主役として描いた映画が、片岡千恵蔵の主演による「維新の篝火」(1961)でした。(篝火=かがりび)


前回の記事⇒土方歳三と栗塚旭と映画時代とまさかの予期せぬとらいあんぐる



あの源氏物語新撰組映画のまさかの関係性の浮上


この篝火の本来の意味は、野外で固定して使う照明具であり、内部の割り木に火をつけて周囲を照らす役割があり、利用手段は夜間の警護や純粋な照明や漁猟のときに使われていました。

維新の篝火となると、新しい時代が訪れる中で揺れたり消えゆく篝火=新撰組という集団や土方歳三とヒロイン(淡島千景)の恋愛模様などが消えようとしている篝火のようだとたとえていると考えています。篝火=夜間の警護=新撰組の見回りなどを連想させる部分もあります。

また、篝火の意味には、源氏物語の中に出てくる巻名の一つでもあり、そこからヒントを得たタイトルである可能性もあります。源氏物語では、光源氏が篝火をたかせて合奏を楽しんでいる話です。 源氏物語は長く奥深い物語であるので、維新の篝火というタイトルは、源氏物語と関連付けて幕末の深い物語であることが言いたいのでしょう。



土方歳三が主役で描かれている映画・新撰組映画にも該当




1961「維新の篝火」 (データ残る限りの土方歳三の主役が初)
土方歳三=片岡千恵蔵、お房=淡島千景、近藤勇=月形龍之介
山南啓介=岡田英次、弥兵衛=志村喬、安藤和馬=里見浩太郎(現・朗)など 
監督・松田定次、脚色・結束信二、原作=池波正太郎の「色」、製作・東映

1966「土方歳三 燃えよ剣」 (土方歳三の主役2作目)
土方歳三=栗塚旭、近藤勇=和崎俊也、沖田総司=石倉英彦、
七里研之助=内田良平、歳三の義兄=北村英三
監督・市村泰一、脚本・加藤泰、原作=司馬遼太郎の「燃えよ剣」、製作・松竹


初の土方歳三の主演映画「維新の篝火」と映画主演が300作俳優・片岡千恵蔵




世界の映画界で歴代3名のみの通産の主演が300作を越している片岡千恵蔵でもあり、「維新の篝火」の助演、脇役や端役の俳優は豪華です。上記の6名のほかにも有名な俳優が数多く出演しています。内容はというと悪くはない内容でした。松田定次が監督なので演技や空気感、展開など総合的にバランスが取れていて丁寧です。過剰な刺激はありませんが、好感が持てる良い時期の時代劇映画の魅力があります。

片岡千恵蔵の戦前から戦後の数多くの作品を視聴していますが、彼の中では上位には入らないという評価をしています。作品には貢献しているのですが、そこまでなはまる部分までは到達していませんでした。また、現代的な印象として存在している、栗塚旭が形成した土方歳三の役柄のイメージとは食い違う部分があります。それがよい部分であり、問題を感じる部分ともいえるかもしれません。

つまり、片岡千恵蔵には土方歳三はあまりかみ合う役柄ではないという部分もあるかと思います。ですが、さすがですね。かみ合わないなりに役をつかむ能力は歴代上位の映画スターの特有な魅力があると感じさせてくれました。また、片岡千恵蔵がこの映画「維新の篝火」で土方歳三を演じた当時は58歳でした。1961年に58歳で30代前半から中盤の土方歳三を演じること、このものすごさを感じる作品です。


維新の篝火 [DVD]
維新の篝火 [DVD]
posted with amazlet at 16.10.04
東映ビデオ (2004-10-21)
売り上げランキング: 240,939

商品化がされていることを知りませんでした。

隔週刊 東映時代劇 傑作DVDコレクション(57)[維新の篝火]
片岡千恵蔵/淡島千景/里見浩太郎/丘さとみ/田中春男/北沢典子/河野秋武/志村喬/岡田英次

売り上げランキング: 430,952


裏ブログ⇒存在の大きさ&ランキング有「土方歳三と篝火(かがりび)、初めて映画の主演で演じた最高齢の映画スターの裏側」裏からできる斬り込んだ内容をしています。映画に関する歴代の衝撃的なランキングも有。あれらの俳優はマスコミに誇張されているのか。
日々探求の励みに⇒にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへにほんブログ村こちらもポチ⇒映画(全般) ブログランキングへ

関連記事
  

2016/10/04 18:31 | 超大物俳優COMMENT(1)TRACKBACK(0)  

 | BLOG TOP |