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魔術師は道化師として、ある世に映画に舞い下りた。

世界の現実と虚構の境界はあいまい。あいまいで楽しく心を突き抜ける。
だが、それが面白い。
前回ランキング
1位  ?
2位秋刀魚の味 
3位桜の代紋(1973) 
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2011視聴映画の総合1位の発表です。
ここまでの道のり約2年くらいかかっています。
やっとのとこ総合1位です。

1位「8 1/2」(はっか にぶんのいち)1963年
    主演・マルチェロ・マストロヤンニ 
    監督・フェデリコ・フェリーニ  


実は「8 1/2」のタイトルには深い意味はないなんです。月の満ち引きにかけていて、ひとつのものが見方しだいで違う風に形を変える。フェデリコ・フェリーニなりの”シャレ”がタイトルに反映させている。ヨーロッパ人らしいと思います。

タイトルの「8 1/2」”月=一つの星が満ち引きなどで、別な姿に見ることができる”からも、深い意味があるような内容に見せ考えさせるが、フェデリコ・フェリーニの映画の作風でもあると思います。内容以上に「映画の内容に多くの意味があると思わせる」ということです。

イタリアの伝統的な道化師に多大な影響を受けたといわれているフェリーニ監督。まあ日本で言うなら歌舞伎ともいえる。男性が女性を演じる、など。日本で言えば日本映画の父・牧野省三が歌舞伎の風刺から、日本映画を成立させた。その名残がいまだに日本映画のらしさだということをどれくらいに人が理解しているのでしょう。フェリーニ監督は”イタリアの伝統道化師の要素”を作風に取り入れながら、視聴者を魅了し騙す。騙しフェリーニ的視聴者へのおもてなしなんです。人々を騙し楽しませる道化師は監督であるフェリーニだとも解釈しています。道化師=映像の魔術師というのもその辺から由来もあります。

この監督は世界歴代上位に来る監督だと評価しています。わたし的には日本以外では、歴代1位だと思う監督でもあり、精神的のも思考的にも多大な影響を受けました。今もこの影響力は継続しています。

ネオレアリズモであれ別であれ、イタリアの監督は多くいます。巨匠も数名それでも、やはりこの人が一番なんです。娯楽だけではひとときの自己満足。娯楽要素が専攻すると、見たままの7~8割の映画であるアメリカのエンターテイメント・ショービジネスになってしまう。それはそれでよいものもありますがそれも事実。
芸術と娯楽をうまくあわせたからこそ世界歴代5本の指に入る巨匠監督になりえたわけです。

映画自体が虚構と現実の狭間であるものだと思う。その”虚構と現実”を言葉そのまんま映画にした監督なんです。言葉で言うと一言ですが、実はそれ難しい。

フェリーニ的に解釈すれば、映画作品は”魔術師や道化師のまやかしの産物”いうわけです。

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2014/01/17 22:27 | ランキング(11~COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

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