”泣きゲー”要素である映画に繋がるアニメの「天体のメソッド」(後編)
久弥直樹は、いわゆる”泣きゲー”の発端といわれる伝説的な作品「ONE 〜輝く季節へ〜」(1998年)、Keyというゲーム製作会社では「Kanon(PCゲーム版)」(1999)、「AIR(PCゲーム版)」(2000)という代表作を生んでいます。久弥直樹はトータルの代表作は少ないのですが、当時はファンレベルではあるものの、カリスマ的人気を得た作品たちです。のちにプレイステーション版などの全年齢版やアニメ化もされています。「Kanon(アニメ版)」(2002、2006)、「AIR(アニメ版)」(2005)などはアニメ化されてもヒットしました。特に「AIR」は当時、売り出し中だったDVDの初期の普及にも貢献しているほど、アニメファンのレベルでの驚異的セールスを記録し、話題になりました。当時のテレビやマスコミは、今よりもかなりファン向けアニメを敬遠していたため、一般にはそれほど知られないまま10年以上が過ぎてしまいました。
また、パソコンゲームからアニメといえば、最近では、テレビアニメ「魔法少女まどかマギカ」(2011~2013)の脚本家の虚淵玄(うろぶち げん)と人もニトロプラスという会社のパソコン用ゲームのシナリオの人でした。パソコンの18禁ゲーム時代は、「斬魔大聖デモンベイン」(2003)という作品が知られていたりします。
ちなみに「AIR(劇場版)」(2005)はテレビアニメの巨匠・出崎統で劇場版が製作されています。(映画ブログなので映画の関連付けをします)劇場版の「AIR」はテレビシリーズも見ていますが、愛子も映画館で観ました。いわゆる”出崎演出や作風”と「AIR」の絡まりには、多少の難があると感じてしまいました。出崎統のTVアニメの代表作には、「あしたのジョー」(1970)、「エースをねらえ!」(1973)「ベルサイユのばら」(1979)後期の監督で、前期は巨匠の長浜忠夫)「あしたのジョー2」(1980)、などの大衆ヒット作からファン向けの「ガンバの冒険」(1975)や「立体アニメーション 家なき子」(1977)、「宝島」(1978)「スペースコブラ」(1982)、OVAは「ブラックジャック」があります。「元祖天才バカボン」(1975)にも事実上のチーフ演出で各話に参加、など多数の代表作があります。もちろん、全部見ていますが、この人は本当にすごい人でした。手がけた作のジャンルが宮崎駿や富野由悠季よりもだいぶ多彩です。スポ根漫画から少女漫画、児童、文学小説、宇宙、近親、パソコンゲーム、有名原作など、間違いなく多彩さえでは二人よりは上だと理解しています。
・監督・出崎統の代表作
~連続のテレビアニメ~
「あしたのジョー」(1970)
「エースをねらえ!」(1973)
「ガンバの冒険」(1975)
「立体アニメーション 家なき子」(1977)
「宝島」(1978)
「ベルサイユのばら」(1979)
「あしたのジョー2」(1980)
「スペースコブラ」(1982)
~単発のテレビアニメ~
ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!(1989)
ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎(1990)
ルパン三世 ロシアより愛をこめて(1992)
ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!(1995)
OVA作品
「ブラックジャック(OVAシリーズ・全10話)」(1990~2000)
映画・劇場用作品
「劇場版とっとこハム太郎シリーズ」(2001~2004)
「AIR(劇場版)」(2005)
代表作は上記の内容を選んでみました。今回の記事は今期のアニメから映画につなげています。新作アニメの脚本家の久弥直樹とアニメの巨匠・出崎統は「AIR(劇場版)」(2005)を通して間接的な関わりを持っていたというオチです。次回から普通な実写に戻らせていただきます。今後もたまにアニメについても書いていけたらと思います。今後もよろしくお願いします。
・( )はTVアニメの場合、放送され始めた年数。
・OVAはオリジナルビデオアニメーション。テレビではなく商品として売られるビデオ作品。
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2014/11/13 18:51 | アニメ・探求 | COMMENT(0) | TRACKBACK(0)
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