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疑惑去来A 是枝裕和『万引き家族』と山本薩夫『にっぽん泥棒物語』の多数共通点



疑惑去来A 是枝裕和万引き家族』と山本薩夫にっぽん泥棒物語』の多数共通点の題で展開、Aの時点で続く記事を最下記部分からリンク予定しています。


前回は米国第91回アカデミー賞の記事を独自解釈で壮絶映画愛子ドキュ「第91回アカデミー賞」 プレゼンター大量発生見送りトラブルに黒い仮面ライダー(3の1)をお送りしました。


今回は現代の日本映画界の闇に迫れたらと考えています。




疑惑去来A 是枝裕和万引き家族』と山本薩夫にっぽん泥棒物語』の多数共通点





実は映画愛子は以前からとある疑問、疑惑を抱いてしました。これまで書く機会がなかったのであえて書きませんでしたが、映画ファン特有の知識から去来する疑惑の影です。お気づきの方はお気づきだと考えています。この部分に迫りたいと考えています。




第91回アカデミー賞は日本から2本がノミネートしましたが、あえて大きくは触れませんが、ほかにも多数のよい作品があるのですが、何の権力が働いているのでしょうか、なぜこの2本、『万引き家族』以上に細田守のアニメ映画『未来のミライ (2018) 』(東宝、電通、日本テレビがメイン製作)の映画はさらに代表に選ばれたのかが個人的に疑問です。このような映画はこれまでもたくさんあります。

本題ですがもう一つの方の是枝裕和監督の『万引き家族』(2018)、とある映画作品と関連があるともいわれています。是枝裕和は以前も大ヒットを記録した大映ドラマ『赤いシリーズ』(1974~1980)の現代版ともいえる映画『そして父になる』 (2013)を監督していました。これも過去の日本の作品の恩恵を受けています。オリジリティにかける部分であり、そして今回もそれが疑われています。


もちろん盗作やパクリとは個人的にいえませんが、正直怪しい部分です。山本薩夫監督の『にっぽん泥棒物語』(1965、東映、三國連太郎主演)です。互いに泥棒(泥棒=万引き、呼称が違うだけの近い意味)が登場するところや社会的背景を強く描くところも似ています。





にっぽん泥棒物語 [DVD]
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にっぽん泥棒物語は社会的、犯罪や泥棒、警察などの要素も登場しますが、忘れてはならない部分が喜劇要素です。山本薩夫的にも喜劇要素のある映画はほとんど撮りませんでたが、まだ若き三國連太郎(三国連太郎、)にとっても数少ない喜劇要素の挑戦作です。

互いにとって希少、貴重な映画です。三國連太郎にとって当たり役となる、喜劇要素の「釣りバカ日誌シリーズ」を引き寄せるきっかけとなった作品といえるかもしれません。






高い競争力ゆえ不運の巨匠 山本薩夫






山本薩夫(やまもとさつお)は戦後の独立プロダクション、独立映画=インデペンデント映画の先駆者の一人といわれ、生涯監督数60作ほどを残し、簡単なところだけでも代表作20作強、1940年代後半から頭角を現し、東宝の労働争議なども影響して離れ、独立映画概念に挑戦し成功を収め、大手では特に大映映画に招かれ活躍、1970年代までピークを維持、当時の日本映画界は巨匠や名匠が数多くいて、今よりも何倍も高い競争力、

本来ならば山本薩夫も海外的にも高い評価が得られたはずですが、海外にきちんと発信されなかった、独立映画路線上も重なり、それを許されなかった監督です。是枝裕和監督の『万引き家族』(2018)との関連を今回書いていますが、今後もきちんと再評価されるべき人物の一人です。




巨匠山本薩夫の主な代表作 20作を越す代表的作品群






山本薩夫は簡単なところだけでも20作を越す代表的作品群を残しました。社会派映画、独立映画を多数監督し、現代劇の社会派映画、独立映画、戦争映画、母物映画、大作映画、さらに時代劇映画で幅広く代表作がある巨匠です。特に社会派映画、独立映画、戦争映画に大きく貢献しました。20作を越す代表的作品群は娯楽映画が控えめな監督としては戦後でも上位の本数です。




巨匠山本薩夫の主な代表作

1937『母の曲 前篇』 東宝 
  記録的大ヒット 戦前の東宝初期の青年現代劇スター岡譲二ら出演、母物映画
1937『母の曲 後篇』  東宝 
  記録的大ヒットとデータが残る
1939『新篇 丹下左膳 隻手篇』  東宝 
  大河内傳次郎の時代劇映画代表作、大ヒットシリーズの丹下左膳シリーズに参加
1947『戦争と平和(1947)』  東宝 
  キネマ旬報ベストテンに上位入賞 戦争映画 戦後の東宝現代劇を代表する青年スター池部良主演
1952『真空地帯』  製作=新星映画(独立プロ)、配給=北星 
  自身の体験も絡めて軍部から戦争を痛烈に批判した独創性高き、高評価の戦争映画

1959『荷車の歌』  製作=全国農村映画協会(独立系プロ)、配給=新東宝 
  三國連太郎主演の異色、戦争、社会派作 山本は毎日映画コンクール監督賞
1959『人間の壁』  製作=山本プロ(自身の独立プロ) 配給=新東宝 
  日教組テーマの異色、教師要素の社会派作、山本は毎日映画コンクール監督賞
1962『忍びの者』  大映 
  大ヒット、市川雷蔵主演の時代劇映画の忍者、スパイ要素と社会的背景
1963『続・忍びの者』  大映 
  忍びの者シリーズ第2作目
1965『にっぽん泥棒物語』  東映 
  山本はブルーリボン賞監督賞 三國連太郎の数多き代表作の一つ、社会派、喜劇作、泥棒にテーマ
10
1965『証人の椅子』  製作=山本プロ 配給=大映 
  社会派、裁判要素、山本薩夫はブルーリボン賞監督賞を『にっぽん泥棒物語』 とダブルで獲得
1966『氷点(1966)』  大映 
  三浦綾子原作、若尾文子主演 有名題材初の映画化、通算8度のテレビドラマ化の母物要素
1966『白い巨塔(1966)』  大映 
  山崎豊子原作の有名題材初の映画化 テレビでも演じた田宮二郎の当たり役、社会派、汚職などを描く、山本は毎日映画コンクール監督賞
1967『座頭市牢破り』  製作=勝プロと大映 配給=大映 
  これまでの大映との縁から勝新太郎の時代劇映画の代表シリーズにゲスト三国連太郎が相手役で参加、
1970『戦争と人間 第一部 運命の序曲』  日活 
  日活オールスターキャストによる戦争映画、年間観客動員上位の大ヒットシリーズ
15
1971『戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河』  日活  
  日活オールスターキャストによる戦争映画、大作映画の大ヒットシリーズ
1973『戦争と人間 第三部 完結篇』  日活  
  日活オールスターキャストによる戦争映画のの大ヒットシリーズ3作目
1974『華麗なる一族(1974)』  製作=芸苑社(東宝系の製作会社) 配給=東宝
  山崎豊子原作の有名題材初の映画化の社会派大作
1975『金環蝕(1975)』  製作=大映(1971年の倒産後体制)、配給=東宝 
  芥川賞受賞第1号の石川達三原作の社会派大作
1976『不毛地帯(1976)』  製作=大映(倒産後体制)、配給=東宝 
  山崎豊子原作の有名題材初の映画化の社会派大作
20
1978『皇帝のいない八月』  松竹 
  渡瀬恒彦主演の代表作の一つ 社会派人間ドラマの大作
21



山本薩夫が大きく貢献した独立映画というと2018年は『カメラを止めるな!』(公開は2017から)がトラブルなども影響して話題作となりヒットしましたが、山本薩夫の影響は時代を経て『カメラを止めるな!』までつながっています。過去は過去のことだけではなく、現代につながっています。








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山本薩夫の映画代表にもっとも常連だった俳優が大名優の三國連太郎です。

山本薩夫と三國連太郎(助演)の最後のコンビ代表作となった1978『皇帝のいない八月』、三國連太郎はこの上記クレジット的には渡瀬恒彦、吉永小百合、高橋悦史に次ぐ、4番手扱いされています。

さらに当時の時点で大物俳優の佐分利信、滝沢修、小沢栄太郎のはじめ、山崎努、渥美清、大滝秀治、太地喜和子、岡田英次、丹波哲郎などの中堅方向の名優、松竹の青春ドラマで人気を博した森田健作、山本薩夫の実の親戚の山本圭も出演し、豪華俳優陣でした。見やすい娯楽と気難しい社会派の融合映画です。




リンク予定 ↓
疑惑去来B 山本薩夫と三國連太郎 映画ザ・母親女優と2番手候補



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2019/03/13 22:31 | 邦画の探求COMMENT(2)TRACKBACK(0)  

コメント

梅宮アンナ炎上 うじゃうじゃとお客さん候補を大切に

梅宮アンナは炎上していたんですね。正直知りませんでした。

彼女の仕事は芸能なので視聴者や万人、番組スポンサーのお客さん候補を悪く言うとテレビには出られないです。彼女の代わりなんてうじゃうじゃいくらでもいます。

彼女はそれを知らなかった。自業自得といえばそれまでですが、本来なら大人の女性のはずですが、そうではなく46歳の現在も世の中の世間知らずなのかもしれません。

父親の梅宮辰夫が精神的にも資金的にも長年、元旦那の長期トラブルも守ってきたから今があるわけで、現在も2世ゆえの大変さに苦しめられています。

普通な2世タレントは世間知らずながら活動しつつ重要な「芸能のあり方=番組スポンサーのお客さんを叩かない」を学んでいくわけですが、果たして彼女の未来はいかがでしょう。

No:232 2019/03/18 20:24 | 梅宮アンナ炎上 うじゃうじゃとお客さん候補を大切に #- URL [ 編集 ]

大手有名配信者の生配信がユーチューブに当然削除の真相

ユーチューブライブ(生配信)の規制が厳しさが増している。3万人ほどの視聴者を定期的に集める某4文字の有名大手配信者の生放送が20分ほどで「いじめなどを理由」に途中で削除された。

これじゃあ幅のある放送が今後は期待できなくなり、ニコ生のように素人系がさらに衰退し、企業の配信がさらに強くなる。生配信界の黄金期はすでに終了の可能性、多様性や幅の広さが弾圧されたことも意味し、一人の視聴者としては悲しいことです。

No:231 2019/03/16 23:21 | 大手有名配信者の生配信がユーチューブに当然削除の真相 #- URL [ 編集 ]

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